第74章 退学処分にする

田村良平は手にしていた本を机に置き、小山英子へ視線を投げた。鼻で笑う。

「小山先生、聞き間違いじゃないよな。騒ぎを起こしたの、また君のクラスの橘結衣か?」

小山英子のまぶたがぴくりと跳ねる。

よりにもよって、田村良平が来ているタイミングで――どうしてこんなことが起きるのか。これではまた、面倒が長引く。

田村良平の刺すような視線を受けながら、小山英子は顔を横に向け、そばでクラスの報告をしていた委員長に言った。

「行って。橘結衣を呼んできて」

委員長が11組に着く前に、トイレでの一件は白山桜子たちの口からすでに広まっていた。

田中未菜は橘結衣を見て、目を丸くする。

「ねえ……山口...

ログインして続きを読む